五斗米道布教記6

南蜀に侵攻を開始した孫策。軍の戦闘にはあの呂蒙が。
すわ一大事。なので賈クに助言を仰ぐことにした。
賈ク曰く
「何、教祖、焦る事は何一つありません。むしろ好都合。」
こいつ遂に狂ったか。孫策に蜀をくれてやるつもりか?にくき劉璋の、とどめは、ワシが、この張魯様がくれてやってこそ、天下の、
賈ク曰く
「まあ黙って聞きなさい。お馬鹿ちゃん。」
はい。
「我等がこれから蜀の残り3国を併呑するには多々の時間がかかります。ですが、南蜀を孫策に併呑させた上で、一国になった劉璋を滅ぼすことは武安国を捻り潰すことくらい簡単な事です。そう、労せずして劉璋のとどめだけは教祖が刺すことになるのです。」
まあそれくらいわかっていたけどネ。賈クを試したんだよ。


ことが決まれば話は早い。全力で成都と永安の内政を行う。リカイやら王甫やらの微妙なヤツ等が閻圃とともに毎日開墾。明日も開墾。えっさほいさ、えっさほいさ。コイツ等百姓となんらかわらねえな。まあ僕は漢中でのんびりとゴロゴロしているよ。


1年の歳月をかけ、内政に勤しんだ結果もあり、成都永安の内政はMAXを向かえた。その代わりに閻圃が探索途中に虎狩りを無謀にも行い、重傷を負うというおまけつき。よえー。
南蜀に目を移すと阿蒙が生意気にも建寧雲南、と征圧していた。呉下の阿蒙(蒙ちゃん)もなかなかやるじゃあないか。
我が家の虎痴も舐めてもらっちゃあ困るよ。この一年、ろくにやる事が無いので、調練と新人育成にのみ力を傾けていたんだ。お陰で10万にも昇る兵士の調練はMAX、でも新しく出来た将はどいつもこいつも精々武力80のクズばかり。あ、そう。やっぱり虎痴は痴か。


満を持して江州に攻め入る。
これで活躍しなかったら2度と前線にはたたさない、との約定で、第一軍には張衛。軍師として楊阜を付ける。二軍には高涼。三軍は稜択。計4万5千もの兵で江州へと迫る。
ふふん、劉璋。今更得意技の無血開城なぞ通じぬぞ、我等は貴公の血のみによってこの猛る思いを静めることが出来るのじゃあ。全軍突撃!突撃!
舐めたことに黄権とやらが城外に出てきおった。城門で首でもククってくれるのかと楽しみに見ていたら、張衛に奮戦をしてくる始末。御返しに張衛の副将として付けた呉懿が連射を発動させる。続けざまに高涼副将の厳顔が連弩を。ハハハ、連弩ですよ、連弩。まさに天からの贈り物。ジジイは使えるね。

そのまま城を取り囲む。が、なんともじれったいことに、落城に1ヶ月もの時をかけることとなる。

戦後裁判を行う事にする。
劉璋は取り逃がしたため、その右腕でもあった張松という非常に醜い男を裁判にかける。何か申し開きはあるか?
「私は、殿のような方を待っていました!」
次、黄権
「死ぬよりはマシ。」
次、
「こうなっては仕方が無い。」
次、
「降りましょう。」
次から次へと我が教えに降る。フハハハハ、気分が良い。蜀という山国の田舎者でも我が教えが理解できるとはな。それ、褒美じゃ、みなの者よってたかって群がれ。
最後に、あの憎っくき張任を引き立てる。
オイオイ、張任さん。あんたの大好きだった阿呆劉璋ならどこかへ逃げていったよ?今なら1兵卒として虎痴の調練を受ける権利をくれてやっても言いがどうするかね?ん?んんんん?
「私を変節漢にしたいのか!」
流石ッス。


自国の武将も忘れてはいけない。多量の時間を消費しなければ死にぞこないの劉璋を滅ぼせなかった、また劉璋を取り逃がすと言う有り得ない行為を行った、この度の戦の戦犯、張衛を呼び出す。何か言いたいことはあるか?
「兄上、楊阜が混乱を一辺も発動しなかったし、賈クも妖術なんて発動しなかったんですよ。私も一生懸命頑張ったけど、それじゃあ無理ッスよ。大体あの2万の大軍を1ヶ月以内に屠れなんて無理ッスよ。兄ィ〜、勘弁してくださいよ〜、俺も頑張ったんだって。」
いや、お前も何にも発動させなかったじゃん。


張衛は罰として陽平関に流されて、一人改修の毎日を送るの刑となった。